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高齢者の安全な自動車運転継続のために

運転に影響を及ぼす身体の変化

高齢ドライバーの事故の特徴

高齢ドライバーが起こす、死亡につながる重大な事故はどのようなものでしょうか。

高齢者ドライバーの事故の特徴

高齢運転者の主な交通事故原因は、

  • 安全不確認や前方への注意不足による発見の遅れ
  • 相手の動静への不注意、予測不適による判断の誤り
  • ブレーキやアクセル操作の不適切などによる操作上の誤り

などです。

(警視庁ホームページ「高齢者の交通事故防止対策について」より)

運転に影響を及ぼす身体の変化の一例

視覚機能の低下

静止視力・動体視力・夜間視力・深視力が低下します。また、視野が狭くなります。その為、交通状況の変化や標識を見落としたり、右折時や追い越し時の正確な距離判断が難しくなります。

聴覚機能の低下

クラクションや周囲の音が聞こえにくくなります。

動作の早さ、安定性の低下

年齢と共に個人差が大きくなりますが、単純反応時間、選択的反応時間が長くなります。また、非常に速い反応と遅い反応が混在し、動作の安定性が低下します。

認知・判断能力の低下

刻々と変化する交通場面への適応が低下します。複数の情報を同時に処理することが難しくなり、対向車の速度にかかわらず、対向車との距離のみで判断するといったことも生じます。

これら身体機能の低下やその他の要因が複合的に絡み合って、事故発生につながっています。最近は、高齢者の自動車事故と有効視野が関連していると言われています。

安全運転の心がけだけでは、認知・判断能力、身体能力の衰えを補えない場面があるようです。

また、実際に運動能力の低下を自覚していても、免許を返納する程ではないと感じている人も6割近くいらっしゃいます1)。運転免許更新時の高齢者講習や認知機能検査の場を、運転技術を見直す良い機会と捉えて、安全運転の継続にお役立て下さい。

1)警察庁高齢運転者の支援に関する検討委員会報告書 2008より

平成21~23年度科学研究費補助金基盤研究C
「認知機能の低下した高齢ドライバーと家族の支援プログラムの開発」研究結果

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