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高齢者の安全な自動車運転継続のために

民生委員とケアマネジャーの経験

民生委員とケアマネジャーの経験(調査B)

高齢者の身近な支援者である民生委員とケアマネジャーが、認知症(またはその疑い)のある高齢ドライバーの運転中止についてどのように考えているかの一部をご紹介します。

高齢者の自動車運転に関する相談

民生委員の37%、ケアマネジャーの75%が、自動車運転の中止に苦労した認知症高齢者の家族・近隣住民を知っていました。

実際相談を受けた民生委員は4.9%、ケアマネジャーは45%(経験年数3年以上のケアマネジャーに限れば100%)でした。そして、相談を受けたほとんどの人が対応に困っていました。

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◎民生委員とケアマネジャーは、自動車を利用する生活を送ってきた高齢者にとって、自立した生活の維持に運転継続が欠かせないことが理解できます。しかし、認知症の症状が進むにつれて安全運転が出来なくなるため、対応に困っている様子が伺えました。

運転中止の時期

高齢ドライバーは、どのような時に運転を中止すればよいのでしょうか。

民生委員、ケアマネジャーを問わず、認知症高齢者の運転中止に苦労した家族・近隣住民を知っている人は、そうでない人よりも周囲が危険だと感じるようになったら自動車運転を中止すべきだと考えていました。

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◎自分の運転に自信と誇りを持っている高齢ドライバーの方も多いことでしょう。安全運転継続のためには、家族や周囲の人の意見にも耳を傾ける必要がありそうです。

運転中止の判断

高齢ドライバーが、認知症(またはその疑い)と診断された場合、誰が運転中止の判断をすればよいのでしょうか。

民生委員は「本人・家族が判断すべきである」、ケアマネジャーは「主治医・警察が判断すべきである」と考えている人が多かったです。

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◎本人・家族が運転中止を決断・実行する難しさを知っているケアマネジャーは、安全な運転の継続が難しくなった時には、社会的(公的)な枠組みの中で運転中止の判断が行われることを期待していました。

平成21~23年度科学研究費補助金基盤研究C
「認知機能の低下した高齢ドライバーと家族の支援プログラムの開発」研究結果

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