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更新日:2022年6月16日

医療技術科学専攻のご紹介

大学院医療技術科学専攻だより(研究紹介)

【著書】 ヨコハマシステム準拠子宮内膜細胞診アトラス第2版内容

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内容

則松教授らの研究グループは子宮内膜細胞診の国際標準化を目指して研究を進めてきましたが、今回、それらの研究成果を医学書院(https://www.igaku-shoin.co.jp/book/detail/110759)より、「ヨコハマシステム準拠子宮内膜細胞診アトラス第2版」として出版しました。
本書で用いている項目や結果報告の用語は、先般、Springer-Nature社から出版された『The Yokohama System(TYS)for Reporting Endometrial Cytology』や日本臨床細胞学会から出版されている『細胞診ガイドライン』に完全に準拠しているので、そのまま臨床医に報告内容と推奨される臨床的取扱いを伝達することが可能です。

掲載情報

医学書院「ヨコハマシステム準拠子宮内膜細胞診アトラス第2版」

【研究成果】_MTX-LPDの自然消褪にPD-L1発現が関与している可能性

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内容

MTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-LPD)の一部の患者は、MTX休薬のみで自然消褪傾向を示すが、古典的ホジキンリンパ腫の像を呈するMTX-LPDは休薬効果が得られにくいことが知られている。祇園准教授らのグループは、その原因として、腫瘍細胞がPD-L1を発現し、免疫監視機構から逃れている可能性を示唆した。

掲載情報

PD-L1 expression is associated with the spontaneous regression of patients with methotrexate-associated lymphoproliferative disorders. Gion Y, Doi M, Nishimura Y, Ikeda T, Filiz Nishimura M, Sakamoto M, Egusa Y, Nishikori A, Fujita A, Iwaki N, Nakamura N, Yoshino T, Sato Y. Cancer Med. 2022 Jan;11(2):417-432.(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34842351/)

【著書】_"The Yokohama System for Reporting Endometrial Cytology Definitions, Criteria, and Explanatory Notes"

The Yokohama System for Reporting Endometrial Cytology Definitions, Criteria, and Explanatory Notes 画像を拡大

内容

則松教授らの研究グループは子宮内膜細胞診の国際標準化を目指して研究を進めてきましたが、今回、それらの研究成果を世界的な学術出版社であるSpringer Nature (https://www.springernature.com/jp)より、"The Yokohama System for Reporting Endometrial Cytology Definitions, Criteria, and Explanatory Notes"として出版(eBook, Softcover Book)しました。(https://link.springer.com/book/10.1007/978-981-16-5011-6?sap-outbound-id=5632C5A45E4D0101E0A7EE27F8AB0E1E5E03C2FC#about)

【研究成果】_BDシュアパス-LBC保存液での子宮内膜細胞固定には少なくとも18時間の固定が必要!!

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内容

子宮内膜細胞診断においては、子宮内膜腺集塊の三次元構造の観察が重要です。子宮内膜細胞診において、液状化検体細胞診(Liquid-based cytology;LBC)の1つであるBDシュアパス法における標本作製は、図に示すように(Graphical Abstracts参照)、まず、子宮内膜細胞を採取したブラシを細胞固定保存液で洗浄、収集し、細胞の固定を行います。次に、PrepMateシステムでの前処理を行います、この装置は、バイアル中の細胞固定保存液をシリンジで撹拌し、それらの分離試薬への重層を自動で行う装置です。奈良県立医科大学の西川博士と本学の則松良明教授らの研究チームは子宮内膜細胞の固定時間が短いと(6時間以内)、子宮内膜腺集塊は前処理で受けた機械的衝撃により破壊され、三次元構造のほとんどが失われることを発見しました(図1)。その対策を検討した結果、子宮内膜腺集塊の三次元構造の保持のためには、少なくとも18時間の細胞固定が必要であることを明らかにしました(Graphical Abstracts-図3)。このことは、BDシュアパス-LBC法での子宮内膜細胞標本作製の標準化とともに、細胞診断の精度向上のためにも非常に重要な知見です。その成果は学術誌 Cytopathologyに掲載されました。

掲載情報

Nishikawa T, Suzuki H, Takeuchi M, Tatsumi S, Tachibana Y, Ohbayashi C, Kobayashi TK, Norimatsu Y. A study on preserving endometrial glandular architecture during preparation using BD SurePathTM liquid-based cytology reagents: Cellular fixation with preservative fluid requires at least 18 h. Cytopathology. 2021 Dec 9. doi: 10.1111/cyt.13087. Online ahead of print. (https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cyt.13087)

【研究成果】_BDシュアパス-LBC保存液を用いた免疫細胞化学染色において、抗原存在部位により適切な保存液の種類や保存温度が異なる

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内容

液状化検体細胞診(Liquid-based cytology;LBC)とは、採取した細胞を固定保存液に回収後,専用の医療機器を用いて細胞診検査用標本を作製する技術であり、標本作製の標準化、検体不適正率の減少、LBC標本独自の細胞所見や免疫細胞化学染色による診断精度の向上、鏡検作業の負担軽減などが期待できることから,今後のさらなる普及が予想されます。そのLBC法の1つである BDシュアパス法では細胞固定保存液が3種類あり、それぞれの成分が異なるため、免疫細胞化学染色の実施において、目的細胞での抗原の保持能力が異なる可能性が考えられます。そこで、北陸大学の佐藤妃映准教授と本学の則松良明教授らの研究チームは造血系腫瘍の培養細胞を用いて、それら細胞固定保存液(非婦人科系検体用細胞固定保存液2種類)を室温と冷蔵にて種々の期間(最長3ヶ月)保存し、細胞膜や核内抗原での免疫細胞化学染色を実施し、それぞれの細胞固定保存液の抗原保持能力の特徴を明らかにしました。その成果は学術誌 Acta Cytologicaに掲載されました。(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34535585/)

掲載情報

Sato H, Norimatsu Y, Irino S, Nishikawa T. Efficacy of the Antigenicity-Retaining Ability of Fixative Solutions for Liquid-Based Cytology: Immunocytochemistry of Long-Term Storage.Acta Cytol. 2021;65(6):510-521. doi: 10.1159/000518452.

大学院教員の研究紹介

【研究紹介】新任教員の研究紹介_

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内容

2021年9月に着任した祇園准教授の研究紹介です。 「MTX関連リンパ増殖性疾患の病態解明」を研究の主軸として(詳細は添付PDFをご参照ください)、その他にもリンパ腫や頭頸部腫瘍、婦人科細胞診検体を対象にした研究など、様々なテーマに取り組んでいます。 研究内容、大学院進学に興味をお持ちの方は、ぜひお声かけください!

【研究成果】新しい病原体エリザベスキンギア・アノフェリスは、マクロファージによる捕食から逃れる機構を備えている_

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内容

免疫細胞のマクロファージは、体内に侵入した病原体を捕食して消化・殺菌することで、感染症を防いでいます。美間教授と岡山大学の後藤助教、松下教授らのグループは、新しい病原体であるElizabethkingia anophelis(エリザベスキンギア・アノフェリス)が、マクロファージによる捕食から逃れる機構を備えていることを明らかにしました。

掲載情報

Elizabethkingia anophelis, an emerging pathogen, inhibits RAW 264.7 macrophage function. Mayura IPB, Gotoh K, Nishimura H, Nakai E, Mima T, Yamamoto Y, Yokota K, Matsushita O. Microbiol Immunol (2021) 65:317-324. (https://doi.org/10.1111/1348-0421.12888)

【最新研究紹介】_T細胞のエピジェネティック調節による抗腫瘍活性の増強

T細胞のエピジェネティック調節による抗腫瘍活性の増強 詳細を表示

内容

T細胞におけるエネルギー代謝はエピジェネティック調節に関与し、抗腫瘍活性に影響を与えます。山田教授、荒川助教、田野院生の研究グループは、グルタミン代謝を介したエピジェネティック調節に着目し、がんに対する免疫療法の効果を上げる手法の開発に取り組んでいます。

掲載情報

Enhancement of antitumor activity by epigenetic regulation of tumour-specific T cells. Yamada Takeshi, Arakawa Yuya Impact, Volume 2021, Number 8, October 2021, pp. 6-8(3) DOI: https://doi.org/10.21820/23987073.2021. 8.6 (https://www.ingentaconnect.com/content/sil/impact/2021/00002021/00000008/art00003#)

【研究成果】_子宮内膜癌での細胞診断における、CD10およびCD31の発現パターンは、腫瘍性血管間質の認識に有用である

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内容

子宮内膜細胞診は子宮内膜癌の検出における最初の検査法ですが、非腫瘍性病変である子宮内膜腺間質破綻における両者の鑑別は困難な場合があります。則松教授、細川助教、矢野助教の研究グループは、CD10 およびCD31マーカーを使用した免疫組織・細胞化学的検出法を用い、癌細胞中の腫瘍性血管間質を認識することで、子宮内膜腺間質破綻との鑑別が容易になることを発見しました。その成果は学術誌 CytopathologyにAcceptされました。(グラフィック・アブストラクトを参照)

掲載情報

The Expression Pattern of CD10 and CD31 Identifies Fine Fibrovascular Stroma of Grade 1-Endometrial Endometrioid Carcinomas in Cytology. Yoshiaki Norimatsu,Takeshi Nishikawa,Hisae Suzuki, Sho Hosokawa, Hiroko Yano, Yoshinobu Maeda,Tetsuji Kurokawa, Akiko Shinagawa,Tadao K. Kobayashi, Franco Fulciniti.(https://doi.org/10.1111/cyt.13070)

【研究成果】_認知症がん患者の治療と予後に関する解析

内容

高齢化社会において、認知症を併発したがん患者は増加しています。認知機能の低下、意思決定の障害は治療方針決定に影響を及ぼします。竹内教授らのグループは認知症のがん患者が適切な治療を受けられるかどうか明らかにする目的で、その治療と予後に関する解析を行い、報告しました。治療的介入を受けた患者の方がより良い予後が認められました。

掲載情報

Treatment and prognosis of patients with both cancer and impaired decision-patient with both cancer and dementia making as a symptom of dementia. Tomomi Fujii, Michiko Wada, Shinji Hasebe, Kazuto Takeuchi, Toshihiro Yorozuya, Yoshihiro Yakushijin. Geriatr Gerontol Int. 2021 Oct 15. https://doi.org/10.1111/ggi.14292 Online ahead of print.

【研究成果】_移植非適応の多発性骨髄腫患者に対するsingle response assessment

内容

多発性骨髄腫の治療効果判定にはInternational Myeloma Working Group (IMWG)の基準が広く用いられていますが、その判定には連続する2回の評価が必要です。竹内教授が参加した研究グループは1回の評価でも遜色がないことを見出し、報告しました。

掲載情報

Single response assessment of transplant-ineligible multiple myeloma: a supplementary analysis of JCOG1105 (JCOG1105S1). Nakamura N, Maruyama D, Machida R, Ichinohe T, Takayama N, Ohba R, Ohmachi K, Imaizumi Y, Tokunaga M, Katsuya H, Yoshida I, Sunami K, Kurosawa M, Kubota N, Morimoto H, Kobayashi M, Kato H, Kameoka Y, Kagami Y, Kizaki M, Takeuchi K, Munakata W, Iida S, Nagai H. Jpn J Clin Oncol. 2021; 51(7): 1059-1066. https://doi.org/10.1093/jjco/hyab066

【研究成果】_ASXL1変異は、低リスク骨髄異形成症候群の貧血患者におけるダルベポエチンアルファに対する予後不良因子である

内容

低リスク骨髄異形成症候群患者の貧血をダルベポエチンアルファで治療する際に、効果予測因子となる遺伝子変異が存在するかどうかを、竹内教授が参加した研究グループが高頻度出現遺伝子変異を中心に解析して今年6月のEHA2021 第26回欧州血液学会議で発表しました。ASXL1遺伝子変異が有意に反応不良であることを見出しました。

掲載情報

ASXL1 MUTATIONS PREDICT A POOR RESPONSE TO DARBEPOETIN ALFA IN ANEMIC PATIENTS WITH LOW-RISK MDS: A MULTICENTER, PHASE II STUDY. Motoshi Ichikawa, Yasuyoshi Morita, Hitoshi Hanamoto, Yasuhito Nannya, Hirohiko Shibayama, Yoshinobu Maeda, Tomoko Hata, Toshihiro Miyamoto, Hiroshi Kawabata, Kazuto Takeuchi, Hiroko Tanaka, Junji Kishimoto, Satoru Miyano, Itaru Matsumura, Seishi Ogawa, Koichi Akashi, Yuzuru Kanakura, Kinuko Mitani. EHA2021 Virtual Congress https://library.ehaweb.org/eha/2021/eha2021-virtual-congress/325672/motoshi.ichikawa.asxl1.mutations.predict.a.poor.response.to.darbepoetin.alfa.

【研究成果】_化学療法中のがん患者に対するニューモシスチス肺炎の予防

化学療法中のがん患者に対するニューモシスチス肺炎の予防(表)画像を拡大

内容

化学療法中のがん患者は免疫力が低下し易感染状態となるため、日和見感染であるニューモシスチス肺炎を発症することがあります。発症すると重篤となり致死的な経過を辿ることがあるため予防が重要ですが、その適応・予防法は未確立です。竹内教授が最新の動向の概説を発表しました。

掲載情報

Pneumocystis jirovecii Pneumonia Prophylaxis for Cancer Patients during Chemotherapy. Kazuto Takeuchi, Yoshihiro Yakushijin. Pathogens. 2021; 10(2):237. https://doi.org/10.3390/pathogens10020237

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このページに関するお問い合わせ

保健医療学研究科

電話番号:089-958-2111 ファックス番号:089-958-2177