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更新日:2024年6月 4日

医療技術科学専攻のご紹介

大学院医療技術科学専攻だより(助教の活動)

助教の活動紹介

助教の先生も大学院の研究・教育を縁の下で支えています。このページでは助教の先生方の活動を紹介します。

助教の研究紹介(細川助教)Assessment of the localization of chondroitin sulfate in various types of endometrial carcinoma

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内容

子宮内膜組織は癌化により、その構造及び細胞形態を多様に変化させます。これまで癌細胞の形態や分子マーカーに関する研究は広く行われてきましたが、その土台となる間質領域については、あまり注目されていませんでした。今回の検討では、子宮内膜間質の主要成分であるコンドロイチン硫酸に着目し、各タイプの子宮内膜癌における分布を評価しました。その結果、類内膜癌ではコンドロイチン硫酸が線維血管性間質を中心に、間質領域全体に分布していることがわかりました。一方、漿液性癌においては、乳頭状構造の芯となる間質領域でコンドロイチンが欠如している様子が多く観察されました。以上のことは、病態ごとの間質成分に違いがあることを示唆しており、新たな鑑別法に寄与すると考えられます。今後、細胞診検体とも併せてより詳細な比較解析を行い、臨床的意義を深めていきます。

掲載情報

Assessment of the localization of chondroitin sulfate in various types of endometrial carcinoma.Sho Hosokawa, Yoshiaki Norimatsu, et al. PLoS One. 2024 May 28;19(5):e0304420.

助教の研究紹介(細川助教)新しい診断ツールとしてのアルシアンブルーの有用性

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内容

子宮内膜細胞診検査の判定結果は、その後の臨床管理に大きく影響します。子宮内膜腺間質破綻(EGBD)は、無排卵性周期などのホルモン不均衡に伴う一過性の変化ですが、破綻出血と共に出現する不規則細胞集塊が、癌細胞として過剰判定されることがあります。今回の検討では、細胞集塊中の間質成分に着目し、癌とEGBDにおける違いを比較しました。酸性粘液多糖類を対象とするアルシアンブルー染色を実施した結果、EGBD細胞集塊(写真右)では染色性が乏しく、癌細胞集塊(写真左)との違いが確認されました。これは間質が破綻するEGBDでは、基質成分が漏出するためと考えられます。アルシアンブルー染色で基質成分を可視化することで、細胞診判定の精度向上が期待されます。

掲載情報

Staining Pattern of Alcian Blue in Endometrial Cytology: Utility in Distinguishing Grade 1-Endometrial Endometrioid Carcinoma from Endometrial Glandular Stromal Breakdown Hosokawa, Sho; Yoshiaki, Norimatsu; Nishikawa, Takeshi; et al. Journal of Cytology. 41(2):110-115, Apr-Jun, 2024.

助教からのメッセージ!(矢野助教)臨床検査技師資格の応用と可能性

臨床検査技師の知識・技術は、医療現場に限らず求められています。こと、研究員や分析技術者を必要とする企業(研究部や開発部、品質管理部などを持つ企業)において、その資格は大いに有用となります。一方で、このような企業が求める人材には、大学院(修士課程)修了が必須であることも珍しくありません。臨床検査技師の知識と、大学院において身につけることのできるスキル(試験系を組み立て実行する、問題点を発見し改善する、結果をプレゼンテーションする、など)と異分野にも挑戦する心があれば、活躍の場はさらに大きく広がることでしょう。

助教の研究を紹介します!(濱助教)_モダフィニルは聴覚情動処理時の視床の賦活を減少させる:ランダム化比較fMRI研究


内容

モダフィニルは副作用として幻覚、妄想、自殺念慮等の精神症状を引き起こすことが知られていましたが、それらの症状を引き起こすメカニズムについては不明でした。濱助教らは、モダフィニルの聴覚情動処理の神経基盤に対する作用について明らかにしました。

掲載情報

Modafinil decreased thalamic activation in auditory emotional processing: A randomized controlled functional magnetic resonance imaging study Tomoko Hama, Michihiko Koeda, Yumiko Ikeda, Amane Tateno, Tokuhiro Kawara, Hidenori Suzuki, Yoshiro Okubo DOI: https://doi.org/10.1272/jnms.JNMS.2021_88-607)

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このページに関するお問い合わせ

保健医療学研究科

電話番号:089-958-2111 ファックス番号:089-958-2177