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新型コロナウイルス対策に関するお知らせ

新型コロナウイルス感染対策に関する学長から学生へのメッセージ

学生の皆さんこんにちは。学長の安川です。

ついに新型コロナウイルス感染第7波が到来しました。そしてその波の大きさが増しています。他方、これまでの行動制限や自粛による社会経済への影響が顕著になってきています。社会経済活動の活性化と感染対策の両立という難題に私たちはどう取り組めばいいのか、今一度皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

思い起こせば、中国武漢市で発生した原因不明の肺炎がWHOに報告されたのは、2019年暮れの12月31日でした。年が明け、2020年1月にはこの疾患が新型のコロナウイルスによるものであることが判明しました。しかしこの時点で、世界の誰がこのような悲惨なパンデミックに陥ると予測できたでしょうか。当初、私たちはこのウイルスに対してあまりにも無知で、そしてあまりにも無力でした。しかしその後、新型コロナウイルスの特性が明らかにされ、基本的感染対策の在り方が分かってきました。当時の対策の基本とは、人と人との直接的な接触を遮断するというものでした。

人間を人間たらしめる本質とは、言葉を介したコミュニケーション能力と言われています。このことがゴリラやチンパンジーなど他の高等動物との大きな違いと考えられています。特に、若者の人格形成において、友人、知人、家族など周囲の人たちとの会話を介した交流によってコミュニケーション力を身に付けることは極めて大切なことです。私たち教員はこのようなコロナ禍の中でも、感染対策に十分配慮して、できる限り大学教育の本来の姿である対面授業や臨地実習を継続したいと考えています。このことが学力のみならず、友人との絆を深め、人間性の向上にも重要であるからです。

それでは他人との交流を維持しながら感染を防ぐにはどうすれば良いのでしょうか。新型コロナウイルス感染症が発生してすでに2年半経過しましたが、この間にこの疾患を取り巻く状況も大きく変化しています。私たちは、PCR検査やワクチンといったウイルスと戦える武器を持つことができるようになりました。一方、ウイルスも変異という巧妙な手段で拡大を図ろうとしています。このウイルスとの一進一退の攻防に勝利するために私たちが行うべきことはただ一つ。基本的感染対策行動を徹底することです。これしかありません。基本的感染対策とは何か。改めてここで繰り返す必要はないでしょう。重要なことは、知識が正しい行動に反映されているのかということです。

マスクは正しく着用できているでしょうか。マスクをしていても大声を出すとわずかな隙間から飛沫が拡散します。大声を張り上げなくてもコミュニケーションは取れるはずです。不特定多数の人が触れるところを触った時には手指消毒、手洗いを行っているでしょうか。手は常にウイルスに汚染される可能性があることをしっかりと頭に入れておいてください。若者の感染の多くは、飲食を伴う場での大きな声での会話によるものです。節度ある行動に努めてください。その他、いわゆる3密の回避や正しい換気なども実行できているのか、今一度友人やご家族ともお互いで確認してください。幸い、これまで本学内での感染はありません。このことは学生の皆さんが正しい感染対策を実行していただいているものと学長として誇りに感じています。是非、学外でもしっかりとした感染対策を守っていただきたいと願っています。

現在流行の主流になりつつあるBA.5は、感染力は高いものの重症化率はこれまでのオミクロン株と大きな違いはないとされています。しかし、このような感染状況が続けば、いずれ医療体制がひっ迫します。最も避けなければならないのは、医療体制のひっ迫さらに崩壊に至ることです。今、その兆しが見え始めていることに危機感を感じています。今回も本学教員が保健所業務やワクチン接種の支援を行っています。また、多くの卒業生が医療現場で感染対策に当たっています。このように本学は愛媛県における新型コロナウイルス感染症対策に大きな貢献を果たしています。是非本学の学生としての誇りを持ってください。そして将来、先輩たちのように社会貢献が果たせる立派な医療人になるよう勉学に励んでください。悩み事や不安な点があれば遠慮なく申し出てください。教職員一丸となって皆さんを支援することをお約束します。

令和4年7月15日

愛媛県立医療技術大学_学長_安川_正貴